プレスリリースより
神奈川県横浜市にある株式会社ノジマでは2023年4月1日にプレスリリースで次のような発表を行いました。
株式会社ノジマ(神奈川県横浜市、代表執行役社長 野島廣司)は、CEROレーティング制度注1「Z」指定注2ゲームソフトについて、2023年4月1日よりノジマ店舗での販売を中止いたします。
ノジマでは、これまで「Z」指定ゲームソフトの販売においては、18才以上を販売対象とすることの表示や購入時の確認などの販売ルールに沿って対応をしておりましたが、来店されるすべてのお客様に、より安心・安全にお買い物をしていただく環境を提供するため、販売自体を中止することを決定いたしました。
当会としての私見
これに関する社会的な影響はこれから分かる事であり、ここではまだ論じるものではないと考えます。
しかし次の点において大きな違和感を感じており、ある種の危機感を抱いています。
プレスリリース文中に「ノジマグループでは、これからも一人ひとりのお客様に添った接客を通じて、安心・安全に、お買い物を楽しんでいただく環境を提供することで、より多くのお客様に選ばれるよう努力を続けてまいります」とあり、これがノジマのコンセプトとして以前から事ある毎に強調されています。
今件もこのコンセプトを元に取り決められたものと考えられますが、そもそもCEROレーティング制度というものは、長年業界は内外圧を少しでも防ぐために自主規制という形であえてゾーニングを行い、ひいては表現などの自由権を守る取り組みであります。この規制を元に販売各社は法に触れないラインを考え作品を作成してきました。
しかし今回のノジマの動きはこれらの先人の努力を踏みにじるものであり、またノジマが言う「一人ひとりのお客様に添った接客を通じて、安心・安全に、お買い物を楽しんでいただく環境を提供する」ものとは到底思えません。
この件が間接的に表現の規制をより強める世相を助長するきっかけになるのではないかと危惧しております。